靴下の穴

昨日、19歳の息子が穴の開いた靴下を置いて行った。
…縫っておけということらしい。
物を大切にするのはおおいに結構なことだが、
その日の私はムシの居所が悪かった。
「小さな繕い物くらい自分でできるように。分からないことは教えます。
やる気がないなら捨てなさい。私は使用人ではありません」と
メモを付けて、目に付く場所に置いといた。
今朝、小心者の私はゴミ箱を覗いたが靴下はなかった。
息子が回収したらしい。
いっぱしに大人ぶってるし、それなりにしっかりしてる所もある。
それは認めるが、生活するというのは
ささいで雑多な始末を一つ一つ自分でつける繰り返しなんだと思う。
忙しい時間や疲れた体をやりくりするのも生活の知恵。
親は共同生活者であり養い人でもあるが、子供の使用人ではない。
面倒がらずに自分の始末をつける習慣は、やがて訪れる一人暮らしや、
良きパートナーを得ての暮らしを豊かで楽しいものにしてくれるはず。