一人旅

一人旅は気楽でいいが、旅の思い出を共有できる相棒がいないのが寂しい。
朝夕娘に「以蔵のお墓を見つけるのは大変だったね」とか
「桂浜はとてもきれいだったね。月の名所というから、夜に出かけてみたいね」とか
「瑞山神社は辺鄙な所だったけど、田園風景がのどかな所だったね」とか
語りかけるが、所詮はひとりごとで応えてはくれない。
もし萌がいたら涙が出るほど笑い転げて、あるいはしみじみと思い出を語り合うだろう。
今度旅に出るとしたら誰かと一緒に行きたいなぁ。