父の一周忌

今日は昨年亡くなった父の一周忌の法要をした。
昨年の今頃のことを思い出す。
厳寒の中を母と交代で見舞っていた。
父は食道癌から転移した肺癌で呼吸もままならない状態だった。
薬の作用で幻覚を見ていた。
「ふくろう」と「黒い猫」である。
無論私には見えなかったが、父が指差す方を見て話を合わせていた。
最後の3日間は母と交代で病室に泊まりこんだ。
深夜も1時間おきに看護士さんが来て、痰の吸引をする。
父は苦しそうだった。
早くこの苦しみから解放させてあげたいと願った。
母の心労もピークに達していた。
もっと父にも母にもしてあげられたことがあったんじゃないだろうか・・・
そんな風に思うのは、いつも終わってしまった後だ。
ごくごく内輪の身内だけだったが、普段会うことの少ない人達に会えるのも
父のおかげだとしみじみ思い手を合わせた。