モエレ沼公園

モエレ沼を渡る橋

お天気に誘われて札幌の北にあるモエレ沼公園へ行った。
裏道を通って車でスイスイ、30分で到着。
駐車場から沼の上に掛かる橋を渡ると、
木立の向こうに巨大なガラスのピラミッドが現れる。

全面ガラス張りの温室のようだが中は空調が効いて涼しい。
まずはエレベーターで屋上へ上がり、眺望を満喫。
階段で降りながら、途中の階にあるイサム・ノグチのギャラリーなど見学。
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彼の年譜を読むと、1988年1月にこの公園の設計を打診。
公園全体をひとつの造形物とみなすというコンセプトに基づき、
5月から11月にかけて4回ほど来日。
設計や模型が作られた後、なんとその年の12月に亡くなっている。
享年84歳というから、そのエネルギーに驚く。
彼の最後の創造物は189haの広大な公園だった。
そして全てが完成したのは今年の夏。
かつては札幌市のゴミの埋立地だったとは、にわかに信じがたい変貌ぶりだ。
ちなみに駐車場、入場、全て無料。
なのにちょっと洒落たテイクアウトのお店はまだしも、
ランチタイム2500円〜の高級っぽいレストランが
なぜここにあるのか不思議じゃ…
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次に1日3回、時間を決めて行われる「海の噴水」を見る。

滝の水煙のような細かな飛まつの中、天を突くような巨大な水柱が噴出。
(円形プールを囲んでいる見物客の大きさと比べてみてネ)
その水の密度と勢いは噴水というより間欠泉のようだ。
目をつぶるとシューっという泡の空気音まで聞こえる。

水柱が徐々に低くなり、大きくうねり始める水。
荒々しい水しぶきを上げながらどんどん水量が増していく。
やがて砂浜のように満ちた水が引いていく。
視覚もさることながら、まるで海岸にいるような波の音。
私は何度も目を閉じて水の音に聞き入った。
ま、実際に見ないことには実感が湧かないだろうと思うが。

「海の噴水」最後の場面。
円錐状に放射された水のちょうど頂点に太陽が差し掛かり美しい。
風も出て、風下に霧が流れる。
ちなみに夜はライトアップされて幻想的だそうだ。
全てを見て回ることはできないので、次は噴水の隣の広場へ。
私はふかふかの芝生を素足で歩いて行った。
 
エーゲ海の白い家の正体はコレ。

ユニークで巨大なオブジェ。
これらはモエレ沼公園のほんの一部にすぎない。