里見八犬伝

お正月に録画しておいた「里見八犬伝」を見た。
同じ珠を持つ8人の若者が怨霊と戦う物語…程度の知識しかなく、
一度そのストーリーを最初から最後まで知りたいと思っていた。
戦国時代を背景にした壮大なファンタジーだった。
義経」で若武者を好演した滝沢秀明君の犬塚信乃戌孝
(いぬづかしのもりたか)も良かったし、ワダ・エミの衣装や、中国ロケ、
妖刀村雨丸の水がほとばしるシーンは「グリーン・ディスティニー」のように美しく、
火と風を操る忍者ばりの2人の剣士などもいて見ごたえがあった。
犬坂毛野胤智(いぬさかけのたねとも)が女装して旅の踊子に扮するのは、
「BASARA」のアゲハ(帰蝶)を思い出させたし、
何より、珠を集め願いを叶えるという「ドラゴンボール」など、
いろいろなマンガやアニメにも影響を与えているのだなとも感じた。
ただ、最も徳が高いとされる仁の珠を持つ
犬江親兵衛仁(いぬえしんべいまさし)の存在感が希薄で残念。
今回の主人公ではないにしても、山下翔央君は陰のある初々しい少年剣士を演じ、
片手での乗馬や殺陣をこなしていたのだから、ここぞという演出が欲しかった。
ところで…「伏姫の伏は人に犬が寄り添った形」という台詞から、
ああ、それで今年のお正月のドラマに選ばれたのね〜と今さらボケたことを考えた。
南極物語(いい映画だが既出なので)や忠犬ハチ公、101匹ワンちゃんなど
犬にまつわる物語はいっぱいあるけど、八犬伝は新鮮で良かった。