蒸し、無視、虫

毎年夏になると納戸に換気扇を付ければ良かったと後悔している。
冷凍庫を置いてるので放熱があり、この1週間の真夏日で納戸は蒸風呂状態。
ときおり扉を開けて風を通すがそれもいっとき。
食品の保存には適さないのだ。
だからこういうことになる。


3日前に居間の窓に小さな虫がいるのを見つけた。
家族が出入りしたときに外からくっつけてきたものか、
あるいは洗濯物を干した時に入ったか、
でなければオチャが破った網戸の隙間から入ってきたんだろう。
2ミリくらいの甲虫である。
2〜3匹いたが飛ぶでもなく窓をうろついてるのでティッシュで取った。
少したって見ると、またいる。
どこから入って来るんだろう。
よく見ると2本の触覚があり動物に付くダニに似ていなくもないが、
オチャは外に出ないのでダニの付く心配はない。
取っても取っても虫は居間の窓にだけ、いつも2〜3匹うろついている。
夕方になって台所の窓にも発見(台所は居間のすぐ横にある)。
テーブルに落ちることもなく、食器に付くこともなく、
人にたかることもなく、虫はひたすら窓を徘徊しているだけだ。
翌日その数が増えた。
窓には5〜6匹。
気付くと天井や壁をうろついている不届きものまで現れた。
これは外から来たとすれば、蟻の道のような隙間があるのかも。
いやいや、家のどこかから発生している可能性もある。
居間と台所の窓付近にしかいないので、ブラインドのレールや
流しの引き出し、扉の奥など探ってみたが中には1匹もいない。
実に不思議だ。
そして今朝、オチャの餌を取りに台所の納戸を開けた。
昨日までいなかった(気付かなかっただけかもしれないが)虫が壁を這っていた!
虫ちゃんの行動半径は日に日に広がっていく。
そろそろ無視できない状況になってきた。
この家のどこかに虫ちゃんのアジトがあるはずなのだ。
とりあえず納戸の虫をティッシュでつぶしながら、置いてある食品を眺めた。
そして足元の棚にふと目をやる。
梅酒のビンを入れてあるダンボール箱の上にビニール袋が置いてある。
その袋にも虫ちゃんが止まっていた。
こんなとこまで…全く仕方ないなぁ・・・しゃがみこんで虫を取ろうとした。
ΣΣΣΣΣΣΣΣΣ(`ロ´ノ)ノ
なんとそこだけ、と言うかその袋全体に虫ちゃんがへばりついている。
これか?・・・この袋がアジトだったのか???
とっさに穀蔵虫というのが閃いた。
その袋の中身が「あずき」だったからである。
さっそくインターネットで「あずき 虫」と検索してみた。
出たぁ〜〜〜「あずき虫」または「あずき象虫」。
体長2.5ミリの甲虫で触覚があり、動きは緩慢・・・まさにその通り。
ただし「ビニール袋を食いちぎって外に出る怖いやつ」とある。
ひょえ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
夫が起床するのを待って袋の始末を手伝ってもらった。
袋の表面にいるヤツラを掃除機で吸い込み、袋ごとスーパーの袋に入れ、
さらに丈夫なゴミ袋に入れた。
すでに部屋に出てしまったのは根気良く退治するしかないが、
発生源は明日のゴミの日までは封じておけるだろう。
それにしても飛び回ったり他の食品に寄生する虫でなくて良かった。
念のため米びつも点検したが、無事だった。
でも納戸に入るたび虫が外に出ていないか気になって袋を見る。
近寄って見ると中からゾワゾワした気配が・・・・・・・・・・ホントです。
この夏一番の「怖い話」ができそうだ。