旅する娘にそよぐ風

今日は娘のフリースクール時代のスタッフであり、
その翌年高等部に進学した際、担任に就任したH氏の来訪を受けた。
演劇部の顧問でもあり、2年間娘に接してくれたH氏との思い出話は尽きなかった。
現在は彼自身あらたな目標に向かって学生生活を送っている。
話の中で「僕には楽しみができました」と言う。
それは彼が寿命を迎えたとき娘に会える楽しみ、ということである。
これは先月赴いた追悼法要の際、法話で語られていた事と同じだった。
愛する人が亡くなって悲嘆にくれて暮らしているだろうけれども、
いざ自分が寿命を迎えたとき先立っていった愛する人々に再開できる喜び。
その喜びを励みに今を生きる…という前向きなお話だった。
今の私も死んだら娘に会える、そのことだけが生きる支えになっている。
死は怖くない。
早く娘に会いたい。
でも今はまだその時期ではない。
その一念で生きている。
H氏は娘が好きだった羊羹を供えてくれた。
それぞれ「空の旅」「阿波の風」と銘が打たれていた。