自分のビジョン

教室を終えて、お昼ご飯…と思っていたら、ピンポ〜〜〜ン。
誰だろうと出てみたら、4年ほど前に通ってくれていた生徒さんだった。
パートの仕事で2年弱で辞めた方だったが、
その後教室を開いて頑張っていると風の便りで聞いていた。
訪問の目的は資格取得を目指して勉強していることと、
教室の運営などについてだった。
つまり最初は初心者対象に教えていたものの、
生徒さんのレベルアップするスピードや要求にプレッシャーを感じている。
そこで自分自身の技術を上げるために資格を伴うカリキュラムを学んでいるが、
いろいろな都合で予定した期間に終われそうにない…と。
私は「資格を取るのは、たくさん生徒さんを集めて利益を得たいの?
それとも自分自身の技術を上げてトールペイントを楽しみながら教えたいの?」
と聞いた。
たくさん生徒さんを集めるにはマーケットリサーチやアピールが必要だし、
それは資格を取るよりも難しいかも。
なぜカリキュラムを1から学ぼうと思ったのか。
なぜ資格があったらいいと感じたのか。
自分が予定していた「短期間での習得」がなかなか進まないのはなぜなのか。
ま、最終的には自分のビジョンをどう描いているのか…
そんなことを話し合った。

できないものはできないと言った方がいいと思うよ。
できないけど一緒に試行錯誤しながら進めましょう、とか、
できないので他の先生に学ぶ方がいいでしょう、とか、
今はできないけど勉強中なので近いうちに教えてあげられるけど、待ちますか?、とか。
そういう風にコミュニケーション取らなければ、
生徒さんだってただ迷うだけのように思う。

彼女は笑いながら「焦る必要のないことに焦っていたのかも」と、
サバサバした表情で帰って行った。
そうね。
特に今ブームというわけではないものに焦っても仕方ないじゃん。
多分トールペイントのブームは数年先にまた訪れるだろう。
そのとき花開けばいいんじゃない?
今は時間をかけて自分を磨くチャンスだと思えば前向きだよね。

私は荷物を持って外に出るのは大変なので自宅教室だし、
いま来てくれてる生徒さんが1人もいなくなったら教室は畳んで結構。
それでも絵を描くのが楽しいうちは描き続けるだろう。
なぜ教室を続けているのか?
それは自分に今できることだからだわ。
………なぁ〜んちゃってネ(ё_ё)~