進行

父の癌は静かに奥深く進み食道の壁を破りつつある。
食べ物が食道から漏れて肺に影響している。
経口食が摂れなくなって点滴栄養のみとなった。
水を飲むのも慎重にしなければならないので喉の渇きが少し辛いと言っていた。
病室の湿度は30%そこそこだという。
咳や痰が頻繁に出る。
もしかするともう肺にいってるのではないか・・・と危惧を覚える。
くぼんではいるが、それでも父の目にはまだ力があると感じた。


これまで気丈だった母の落ち込みが激しい。
父の前では平静だが、家にいるときや電話で話している最中涙声になる。
ほぼ一日おきに見舞いに行くそうだが、体も気持ちもだんだん辛くなっていくようだ。