シンポジウム

フリースクールからの提言〜不登校などマイノリティ(少数者)が
輝く学校を」と題した教育シンポジウムに出席した。
東京シューレ」「シュタイナースクールいずみの学校」、
そして娘が通う「札幌自由が丘学園」の各代表による話を軸に、
教育のあり方や問題点などが話し合われた。
テレビや新聞の教育に関する報道に対しては感心を持ちつつも、
娘と共に過ごしてきた経験を元に、断片的な感想しか持ち得なかった私は
教育問題に関してはズブの素人である。
(そもそも「シンポジウム」の何たるかも分かっていないのだ…┐(ー。ー=)~┌)
学園のスタッフさん達がいなければ全く場違いな所に紛れ込んだ感じで、
ただ話に聞き入るばかりだったが、いくつかの感想を持つことができた。
まず第一に義務教育の「義務」とは子供に課せられたものではなく、
子供の学ぶ権利を親や行政が守る「義務」であることの再認識。
これは「義務教育なのだから学校に行かなければならない」と、
つい子供の側に枷をはめてしまいがちなことだが、全く逆だということ。
次に、そんな中で例えば校区の学校になじめなかった子が他の居場所を求めた場合、
私立校にせよフリースクールにせよ学費の負担が重く親にのしかかる。
このような場合「子供を学ばせる義務」をなぜ行政も共に負わないのか。
経済的に無理な家庭においては当然この義務を親だけが果たすことは困難で、
公的学校に通えない子供は学ぶ権利が得られない。
これは子供がひきこもる一因となってはいないか。
第三に、学びの場はフリースクールのような自由な環境の中にあり、
それも3つの学校それぞれが独自の特色を持つように個々様々であり、
そこに子供が権利を行使する選択肢があるということ。
4つ目は東京シューレが特区制度を利用して学校法人となり、
ここに通う生徒が中学校とフリースクールの二重籍から開放されたこと。
私自身、二重籍の精神的負担はかなり大きかったし、理不尽な目にもあってきた。
娘がフリースクールに嬉々として通った1年間、
どれほどここで中学卒業資格を得られれば良いかと願ったものだ。
フリースクールが学校法人にならなくても、
単位制を導入するなどして解決できないものかと思った。
5つ目はやはり経済的なこと。
学校法人ではないフリースクールへの公的助成は極めて少なく、
そこで子供達を育むスタッフさんの台所事情は言うまでもなく厳しい。
そんな中で高い志を持った方々がその仕事に見合った報酬を得ることなく働き、
無償で参加するボランティアさんの必要性も高いという現実。
最後に1〜5までの感想を総括した形になるが、
子供達が学びの場を自由に選択できることの重要性。
今はまだ社会的な認知が非常に低いばかりか、偏見を伴うのが現状だ。
また外国から来た子供達の受け入れ、夜間中学など、問題はどこまでも深いと感じた。
以上、あくまでも私見
厳しい現実を直視つつ、暖かみのあるシンポジウムだった。