「寸前家族〜クレイジー・イヴ〜」

jollyowl2007-11-18

J学園演劇部の記念すべき第1回定期公演。
春に顧問の先生が退職し、初夏に部長である娘の急死。
新しく顧問になったS先生はもとより、全ての部員が不安と焦りの中にいた。
予定されていたミニ公演は中止になり、
部活動も流動的にならざるを得ない時期があった。
そんな日々を乗り越えての公演である。
10月の学園祭の成功も彼らの活動を後押ししたのではと思う。
役者や大道具、小道具、音響、照明、ヘアメイク、衣装などの裏方スタッフ含めて、
半数は初舞台。
しかも本番当日の午前中に初めて通し稽古ができたと聞いて、
本番に強いJ学園演劇部の本領発揮といったところだ。
これまで通り男女の性差なく決めた配役(男子が女役をやるなど)も
舞台をより充実させたと思う。

内容はパズルのような複雑な人間模様をコメディタッチで描いている、
とても楽しいものだった。
台詞もよく聞き取れたし、動きも良く、台詞がないときの演技も自然だった。
1回だけで終わらせるのは実にもったいない。
また場所を変えて、より多くの人に見てもらいたい舞台だと思った。
天国の娘の「みんなやるじゃん!」という笑顔が心に浮かんだ。