初心怠りがち

エムルが毎日就寝時刻を守ろうとしないので叱った。
小さな約束事だが、うっかり羽目を外したり
何か自分なりに理由あっての反抗ではなく、
さらさら守る気がないという態度に腹が立った。
腹立たしい一方で朝の出来事が思い出された。
普段はピアスを隠すようにサイドの髪の毛を下ろしているが、
長くなった髪がわずらわしいのか、
今朝は後ろをアップにしていて耳が見えていた。
少し前から2つの内、1個を私が持っていたピアスに変えている。
「可愛いね」と言うと「穴はもう固まった?」などと兄も加わってきた。
「2ヶ月経ったから」と聞いて、ちょうど2ヶ月前のこの日を思い出した。
「この幸せがいつまでも続きますように」と、
冗談めかして言ったが本心だった。
あの日の事は今も辛い気持ちでいっぱいになるが、
私にとっては宝物でもある。
あの日、この気持ちを忘れずに大切に見守っていこうと決心もした。
なのに「親を舐めるのもいい加減にしなさい!」と
自分の感情で叱ってしまう。
もちろんエムルの行動を怖れて叱れない母でいてはいけない。
大切なればこそ叱ることも必要だ。
が、もう少し相手の気持ちに寄り添った感じ方をできないものかと反省する。
なぜ約束を守る気が起きないのか…
たいして必要のないルールだからじゃないのか?
じゃ、他の約束はどのくらい守っているのか?
守らないことは叱るのに、守っていることを誉めているか?
…うん、少し見えてきた気がする。
明日は守っていることを誉めてあげよう。